この標準液は、原子吸光分析等を行うときに検量線作成に用いられるもので、次表のような種類の元素の標準液が市販されている。通常、1.000mg/L~100mg/Lの濃度のものが市販されており、使用時に検量線作成に適した濃度に希釈して用いるようになっている。
表中の油溶性有機金属標準品は、試料が水に不溶で有機溶剤に溶解するような場合に使用される。この場合、検量線も試料と同一条件で作成する必要があるので、試料に用いたのと同じ有機溶剤でこの標準品を溶解して標準液を調製する。
なお、下表の試薬例の欄中、赤色で示されている元素及び非金属イオン標準液については計量法トレーサビリティ制度(JCSS)適合品が市販されている。このほか、メーカーが独自に調製したもので標準液として市販されているものがある。
種別 | 試薬例 |
種 別金属標準液 | 試薬例Ag, Al, As, Au, B, Ba, Be, Bi, Ca, Cd, Co, Cr, Cu, Fe, Hg, K, Li, Mg, Mn, Mo, Na, Ni, Pb, Pd, Pt, Rh, Sb, Se, Si, Sn, Sr, Te, Ti, V, Zn |
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種 別油溶性有機金属標準品 |
試薬例4-シクロヘキシル酪酸金属塩類(Ag, Ba, Cd, Co, Cu, Fe, Mg, Na, Ni, Pb, Sr, Zn) アセチルアセトン金属キレート(Cr, Cu) |
種 別非金属イオン標準液 | 試薬例亜硝酸イオン、アンモニウムイオン、塩化物イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、臭化物イオン、硝酸イオン、ナトリウムイオン、ふっ化物イオン、マグネシウムイオン、リチウムイオン、硫酸イオン、りん酸イオン |