試薬会誌

新年号 2026.1 No.78年頭挨拶

一般社団法人 日本試薬協会会長 野澤 学

 明けましておめでとうございます。

 平素は当協会の活動にご協力をいただき、御礼申しあげます。

 政府は昨年12月26日に2026年度当初予算案を閣議決定し、一般会計の歳出総額は122兆円超え、2年連続で過去最大になりました。物価高対策や危機管理投資・成長投資による「強い経済」の実現などを柱としています。その実現に向けて、1月からの通常国会審議で戦略17分野への成長投資の予算配分が決まってくると思いますが、科学技術に関しては、AIや先端半導体、バイオ産業への長期的な大規模投資、創薬・先端医療も戦略分野に指定されています。新年早々の大発会では一時、日経平均株価は1,700円近く上昇し幸先の良いスタートになりましたが、相場をけん引したのは半導体関連の銘柄でした。開発競争の激しいAI半導体の基盤強化には1兆円規模の官民連携による投資の促進を掲げております。他の科学技術分野を含め、科学研究費助成事業(科研費)の増額も予定されており、基礎研究への投資もしばらくぶりに増額されるようです。我々試薬業界では、これらの重要分野に関わる先端研究向けの試薬の製品開発など、未来産業の実現に貢献していくことで、これからの成長を大いに期待したいと思います。

 さて、2025年度の当協会活動は規格委員会では試薬JIS規格原案作成事業を継続し、今年度分の27品目に関して、海外の試薬品質に引けを取らないJIS規格への見直しを進めております。広報委員会、電子情報委員会では当協会Webサイトに、動画「学ぼう!試薬」の第6話「消防法」を公開しました。「試薬の適正な管理と正しい使用」をアピールするとともに、試薬になじみのない方や学生さんにも興味を持っていただく役割を果たしています。流通対策委員会では、ドライアイス代替品の使用によるCO2の削減、試薬の共同輸送に関わる検討を継続して行っております。

 昨年11月6日には東京において当協会設立25周年記念講演会、記念式典および懇親会を開催しました。学校法人秋草学園短期大学学長である北野大先生から、「北野大の教育論」のテーマでご講演を頂きました。約270名の皆さまにご参加いただき、あらためまして御礼申しあげます。

 試薬は科学技術の発展や経済成長に幅広く関与しており、「人々の安全と暮らしを守る」という社会的意義を幅広く啓発し、これからも試薬業界の発展に貢献していく所存です。

 今年も経済産業省をはじめ、皆さまからの相変わらぬご支援と、協会会員の皆さまのご協力をお願い申しあげます。

 皆さまにとりまして幸多き一年になりますよう祈念しましてご挨拶といたします。

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