試薬会誌

新年号 2026.1 No.78年頭挨拶

経済産業省 商務・サービス審議官 井上 博雄
年頭所感

 令和8年の新春を迎え、謹んでお慶び申しあげます。

 貴協会の皆さまにおかれましては、日頃より経済産業省の施策の推進にご協力を賜り、心から御礼申しあげます。

 日本経済は長期にわたる低成長から脱却し、賃上げと投資を軸とする「成長型経済」への転換に向けた動きが本格化しつつあります。経済産業省では、昨年末の税制改正大綱に盛り込まれた、国内企業の高付加価値型の設備投資を後押しする「大胆な投資促進税制」の創設や、戦略的に重要な技術領域における「研究開発税制」の重点強化によって、日本に強みがある技術の社会実装の推進や日本の勝ち筋となる産業分野の国際競争力強化に資する取り組みを進めます。また、GX・DXへの積極的な設備投資、スタートアップの成長、事業承継・M&A等による事業再編、地域経済を牽引する中堅企業の挑戦等を後押しします。加えて、1月1日に施行された中小受託取引適正化法(取適法)等に基づき、中小企業等が事業の正当な対価を得て投資や賃上げの原資を確保できるよう、価格転嫁対策を徹底してまいります。こうした取り組みにより、賃上げと投資の好循環を生み出し、高市政権が目指す「強い経済」を実現していきたいと考えています。

 「強い経済」を実現するため、昨年11月に「日本成長戦略本部」が設置され、バイオや創薬についても17の戦略分野の中に位置づけられました。今後、官民の積極的な投資を引き出すための官民投資ロードマップを策定した上で、春に成長戦略を取りまとめる予定です。

 我が国の「稼ぐ力」を強化するためには、イノベーションが不可欠です。そして、そのイノベーションを支えるのが、皆さまが担う試薬です。試薬は、製薬、医療、化学工業、半導体製造、環境分析、食品検査等、幅広い産業分野で欠かすことのできない存在です。新たな試薬の開発や供給なくして、イノベーションは実現できません。経済産業省では、半導体や創薬等、進展が著しい分野でのイノベーション加速の支援を続けています。高品質の試薬の安定供給は、我が国の産業が生み出すさまざまな製品・サービスの品質を支える基盤であり、その重要性は、ますます高まっていると認識しています。

 試薬業界の皆さまには、安定供給体制の確保に加え、さらなるデジタル化対応や環境負荷低減等を通じて、次世代の研究開発を支えていただくことを期待します。また、国際競争力強化のための国内製造基盤の強化や人材育成等にも、引き続き取り組んでいただけますと幸いです。

 2026年が試薬業界にとってさらなる成長と革新の年となることを期待しております。

 最後に、本年の皆さまのご健康、そして試薬業界のますますのご発展とご多幸を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

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