一般用試薬

一般用試薬としては酸、アルカリ、有機溶剤などに代表されるように多種類の試薬がある。これは、とくに用途を限定しないで、各種用途に(一般的に)用いることができる試薬であり、特定用途試薬とは異なりいくつかの等級とそれに応じた規格が作成され、需要者が分析や試験の目的、要求精度に応じて適合した等級のものを選ぶことができるようになっている。

これらのうち、汎用的に使用される品目についてはJISとして規格が定められており、品質水準に応じて試薬特級、試薬1級として区別されている。
JISに規格がない品目またはJIS規格があっても製造業者がこの規格によらず独自規格で出荷する品目は、品質水準に応じて各社によって作成されたA社特級、A社1級、GR、EPなどの等級に分けられているのが一般的である。
これら各社の等級のうちA社特級やGR(Guaranteed Reagentの頭文字)とは、JISの特級に準ずるもの、またはJISのない品目については純度などを参考にしつつJISの特級に準ずるものとして、それぞれの会社が独自に定めたものであり、同様にA社1級やEP(Extra Pureの頭文字)とはJISの1級に準ずるものである。その他に1級以下のものとして、化学用、CP(Chemical Pureの頭文字)などの名称をつけて販売している会社もあり、それらは主に学校教材用等として使用されている。

精密分析用は、原子吸光分析の試料調製用などとして用いられることが多いが、特級以上の品質水準であることからそのような品質を必要とする他の用途にも使用されることを意図した試薬であり、ここでは、一般用に分類した。

戻る

ホームへ戻る